【読書感想文】「三千円の使い方」著・原田ひ香 ～心穏やかな日常を送りたい方へ～
週末、着なくなった洋服をブックオフに売るついでに本のコーナーで一番人気であった上記の本を買った。
お金の使い方のハウツー本かと思えば、中身は家族3世帯のホームドラマ的な小説。
あまり小説を読まない自分だったが、お金にまつわる悩みが出てきて、興味深く2日で読んでしまった。
不謹慎だが、他人の悩み（しかもお金の）はやはり面白いものだ。
それぞれ登場人物にスポットライトが当たり話が進んでいくのだが、姉・真帆のエピソードが一番印象に残った。
友人がお金持ちと結婚し、若くして結婚した自分が正しかったのかと揺らいでしまうのだ。
本を読んで自分を振り返り、いろんなことを考えられました。
自分は人並みの年収を得ているが、たまに高年収の友人や親族と比べて卑屈になったりしたものだ。
結婚して落ち着いた今はそういったことを考えることは少なくなったが、たまに劣等感を持ったりする。
妻と話しているとそういった劣等感が無くなる。
大きな家が欲しいと言えば、掃除が大変だし、家族の顔が見れなくなるのは寂しいと言う。
都内のタワマンに住んでみたいと言うと、人が多くて、郊外の田舎の方が生活しやすいよと言う。
強がっていたり、すっぱい葡萄理論ではないかと思ったこともあるが、そんなことも無い。
留学の経験や田舎で働いた経験からそういった価値観になったのかもしれない。
もしくは帰来のマイペースから来るものか、、
いずれにせよ、そういった妻の価値観には救われている。
不謹慎だが、人の悩みは面白い。
自分だけが悩んでいるかと思えば、そうでもないと安心するからか、、
この「三千円の使い方」のように自分と似たような悩みを持っている人が主人公の本があったら読みたいなと思いました。
以上。
